秋冬2023総合カタログ
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- ヘアリーベッチ作付の効果
ヘアリーベッチの特長
マメ科の緑肥作物で、秋または早春には種し、春先から急生長し全面
被覆します。
根は深く伸長することで土壌に亀裂ができ、排水性が改善されます。
マメ科作物なので根に根粒を形成して窒素を固定し窒素集積量は15∼
25㎏ N/10aとなり、窒素肥沃度が向上します。
C/N比が低く、土壌中で比較的早く分解され、大幅な窒素肥料の削減が
可能です。
①ヘアリーベッチと相性の良い作物
イメージ
水稲・大豆・キャベツ・ブロッコリー・スイートコーン等。
②ヘアリーベッチの品種
東海地方では早生品種のナモイ、まめ助、藤えもんがお勧め。
③圃場準備
湿害に弱い植物なので、粘土質の土壌や水田転作畑などの排水不良の畑では排水性を確保する圃場づくりが必要。
④は種期・は種量・施肥量(一般地)
は種期:春まき 3月∼4月中旬、秋まき 9月中旬∼11月。
は種量:3∼5㎏/10a
施肥量:窒素肥料は無し(カルシウム資材でPH5.5以上とする)
⑤は種方法
ロータリーで10∼15㎝の深さで耕起し動力付き散布機やブロードキャスター等で均一には種する。
ロータリーまたはハローで浅く
(2∼3㎝)耕起して覆土する。
稲刈り前の2∼3日前に水稲立毛間に動力付散布機やラジコンヘリ等で均一には種し、稲わらで覆土の代わりとす
る方法もある。
⑥すき込み時期
5月下旬の、草丈30∼40㎝程度になったらすき込む。
すき込む前にフレールモアやストローチョッパーで裁断。草丈が40㎝未満の場合はロータリーでの直接すき込み
も可能。裁断したヘアリーベッチが黄褐色に変色したら、ロータリーで土壌にすき込む。
⑦すき込み後の分解期間
すき込んでから2週間で約80%
が分解され、すき込みから5∼14
日後には種。
苗の移植の場合は影響が比較的
小さいので、すき込みから5∼10
日程度おけば定植可能。
草丈20㎝:約4㎏-N/10a
草丈40㎝:約7㎏-N/10a
草丈60㎝:約10㎏-N/10a
※草丈40㎝以上になると窒素集積量に変動が生じやすく、推定値と合わなくなるので注意が必要
⑧施肥削減について
ヘアリーベッチ植栽により、窒素が 15∼30 kg/10a 土壌に付加されます。ヘアリーベッチの生育状況によりおお
よその窒素付加量を推定し、ヘアリーベッチの窒素は他の緑肥と比較して早く放出されること、ヘアリーベッチ由
来窒素の主作物による吸収率は 20∼30 % であることを考慮し、減肥割合を検討する必要があります。
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