秋冬2018総合カタログ
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- です。厳寒期どりの春系品種が欲しいというニー ズがあった時に、2月から3月に収穫ができる試交 品種がいろいろあって、この品種がいいんじゃな いかと選んだのが「耐寒陽春」でした。 司会■「耐寒陽春」が支持されたのは、やはり耐寒性の 良さでしょうか? 川西■そうです。 「耐寒陽春甘藍」は人気品種となり、 発売から程なく千ヘクタールも栽培されるように なりました。寒玉の耐寒性と春系の外観を併せ持 つ新しい価値観のキャベツ品種として「ハーモニ ー系」という出荷ブランドが作られた程です。耐 病性はもっていたものの、次第に菌核病が蔓延し はじめて、 10年くらいで下火になっていきました。
トヨタネ株式会社 代表取締役社長 川
西裕康
司会■それにしても千ヘクタールの栽培とは、途方もない面積ですね。 大場■葉肉が厚いので輸送時にも傷みにくく、転送需要等で市場では重宝されたキャ ベツでしたね。産地で一清風靡した「うずしお」 、 「如春」や「春岬」など、キ ャベツの人気品種はタネが品薄となることも良くありました。キャベツは定植 用の機械が普及してきて、面積を増やそうという生産者は機械化に取り組み、 同時にセル成形育苗に変わってきました。農家は定植と収穫に一番手間がかか るので、定植が機械化されたことで、作付面積が増え、特に人気の品種は増産 が追いつかず、品薄となりました。
渥美ア ールスを受け継 ぐ ア ールス メ ロ ン夏系15号メ ロ ン
司会■それでは、 「夏系15号メロン」の話題に移っていきたいと思います。平成2年の カタログで、初めて「夏系15号」が登場します。 川西■昭和30年代から40年代にかけて渥美では既にアールスメロンが作られていて、渥 美アールス、 高松アールス、 池尻アールスといろいろな固定種のアールスメロン 05
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