2019.03.19 [ 農場日記 | 農場プレゼンツ ]
・三寒四温と言われる気温の低い日と温暖な日が交互にやってきます。
また一日の中でも寒暖差が大きく、雨量も比較的多い時期になります。
・近年は極端な温度変化・乾燥・湿害により生理障害が問題となりやすく、潅水・追肥・土寄せ・消毒をタイミングを逃さず実施することが重要です。
・定植後にべたがけ資材や露地用ネットを活用することで、低温・風による生育不良やヒヨドリなどの鳥害を軽減できます。
【春のお勧め資材】
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P-マックス |
鉄力あくあF14根 |
ペンタキープHYPER |
◇P-マックス・L亜リン酸の働きで発根が良くなり、環境ストレスに強くなる力が養成されます。1000~1500倍で葉面散布。カルシウム資材、アルカリ資材及びアルカリ性農薬・銅剤との混用はできません。
◇鉄力あくあF14根からも葉からも吸収されやすい2価鉄やホウ素など成分とする微量要素肥料。
・ホウ素欠乏などの生理障害予防に。
・施用:5000~10000倍で葉面散布
◇ペンタキープHYPER (5ALAと微量要素配合)
施用:5000倍にて2~3回葉面散布。
【病害虫防除】
・比較的病害虫は少ない時期ですが、東海地方では越冬したコナガが活動をはじめます。食害がみられたら収穫前日でも散布可能なBT剤などで初期防除。
・根こぶ病・菌核病などの病害発生株は早めに抜き取り圃場外処分を行いましょう。
・収穫残渣がコナガなどの害虫繁殖場所になるので収穫が終了したら早めにすきこみ、再生残渣も早めに除去しましょう。
・根こぶ病発生圃場では、休眠胞子への殺菌効果もあるフロンサイドを低温期であっても定植前に散布土壌混和することで菌密度を減少させることができます。
・菌核病発生圃場では栽培終了後、すき込み前に微生物殺菌剤ミニタンWDGを800g/10a散布し土壌混和。
農薬散布参考例
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薬剤名
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主な適用病害虫
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使用時期
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使用倍率
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散布回数
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備考
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1
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ゼンターリ顆粒水和剤
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コナガ、ヨトウムシ、アオムシ
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収穫前日まで
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1000~2000
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-
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BT剤、フローバックと同一系統。使用回数制限なし
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まくぴか
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シリコーン系展着剤
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-
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3000~10000
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-
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農薬を均一散布、汚れ軽減、散布後の乾きを早める
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2
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カッパーシン水和剤
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黒腐病
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収穫21日前まで
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1000
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4回以内
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ブロッコリーのみに登録、予防効果のある銅と治療効果のあるカスガマイシンの混合
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ミックスパワー
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-
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3000
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-
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展着剤 農薬を均一散布、汚れ軽減
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3
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コテツフロアブル
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コナガ
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収穫3日前まで
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2000
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2回まで
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害虫のいずれのステージでも効果。
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ランマンFL
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べと病
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収穫3日前まで
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2000
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カリフラワー4回まで、ブロッコリー2回まで
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オラクルと同系統
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まくぴか
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シリコーン系展着剤
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-
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3000~10000
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-
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農薬を均一散布、汚れ軽減、散布後の乾きを早める
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4
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モスピラン顆粒水溶剤
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コナガ、アオムシ、アブラムシ
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カリフラワー7日前まで、ブロッコリー14日前まで
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2000
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3回まで
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アルバリン(ブロッコリーのみ登録)と同系統
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スターナ水和剤
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軟腐病
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収穫14日前まで
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1000~2000
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2回まで
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病原細菌の増殖抑制
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シリコーン系展着剤
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-
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3000~10000
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-
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農薬を均一散布、汚れ軽減、散布後の乾きを早める
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・病害虫の発生が少ない~発生初期
・・・散布回数制限の無いBT剤を中心にローテーション 1→3→4
・病害虫発生期・・・薬剤系統を変えてローテーション 2→3→4
・農薬散布にあたっては、農薬登録内容を農薬ラベル等で確認の上、使用してください。
2019.03.18 [ 農場日記 | 農場プレゼンツ ]
【栽培管理ワンポイント】アドバイス
・天候が周期的に変化し、ハウス内環境が日によって大きく変化します。
光を透して熱を遮るハウス塗料「レディヒート」を使うことで天候回復による急激な温度上昇防止などの環境改善ができ結露多湿が原因の病気、生長点付近の萎れ、尻腐れ果や裂果などの不良果の発生を軽減できます。
・ハウスの側面換気を大きく開けると、換気部に近い畝とハウス中央の畝の温度・湿度差が大きくなることがあります。その場合、天窓、谷換気をメインに換気をしましょう。
【環境制御をバックアップ!春のお勧め資材】
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エコリードプラス |
ペンタキープHYPER |
タキイトレエース |
ホスカル亜リン酸カルシウム液肥 |
レディヒート |
◇エコリードプラス
動物由来アミノ酸、クエン酸配合有機液肥「N:6・P:7・K:7・Mg:1」
トマトにとって不足しがちなカリウムが豊富でクエン酸が土壌中のリン酸、カルシウムを有効化し吸収しやすくします。株元潅注、葉面散布どちらでも使用できます。
◇ペンタキープHYPER 5ALAを施用することで光合成バックアップ。
春の日差しを有効活用することで収量、品質アップ。
◇タキイトレエース
成分のトレハロースは高温・低温・萎れなどによるストレスを軽減する効果あり。
肥料登録資材
◇ホスカル亜リン酸カルシウム液肥葉面散布で施用。尻腐れ果、チップバーン予防と発根促進に。樹をしめ、徒長抑制にも。
近赤外線を反射し、光合成に必要な可視光線を透過する遮熱塗料、10アール3缶を塗布で3~4ヶ月間持続。
◇レディヒート
近赤外線を反射し、光合成に必要な可視光線を透過する遮熱塗料、10アール3缶を塗布で3~4ヶ月間持続。
★なり疲れからの回復、樹勢維持に
ペンタキープHYPER5000倍+エコリードプラス500倍~1000倍
★尻腐れ果、萎れ予防に
ホスカル800~1000倍+タキイトレエース500~1000倍
【病害虫防除】
・多湿・結露が原因となる灰色カビ病、葉かび病対策を中心に行いますが、曇雨天が続くことが予想される場合、疫病予防も必要になります。
・気温の上昇とともに、害虫の発生・侵入が増えてきます。コナジラミ以外の害虫被害にも注意し早めの防除を行いましょう。
・マルハナバチ・クロマルハナバチ農薬の影響日数にも注意。
《農薬散布参考例》
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薬剤名
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主な適用病害虫
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使用時期
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使用倍率
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使用回数
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マルハナ影響日数
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備考
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1
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カリグリーン水溶剤
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葉かび病、灰色カビ病、うどんこ病
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収穫前日まで
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800~1000
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-
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0日
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初期治療、残効性低、カリ肥料としての効果も。アルカリ性農薬のため木酢液、強酸性資材との混用不可。
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サフオイル乳剤
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ハダニ類 コナジラミ類
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収穫前日まで3
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300~500
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-
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0日
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気門封鎖による殺虫。高温時薬害のおそれ、残効性低、コナジラミ類の全発育ステージに有効
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まくぴか
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シリコーン系展着剤
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-
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3000~10000倍
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農薬を均一散布、汚れ軽減、散布後の乾きを早める
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2
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ランマンFL
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疫病
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収穫前日まで
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1000~2000倍
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4回以内
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0日
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予防主体。
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疫病 ウララDF
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コナジラミ類、アブラムシ類、アザミウマ
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収穫前日まで
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2000~1000倍
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3回以内
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0日
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浸透移行性あり。
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まくぴか
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シリコーン系展着剤
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-
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3000~10000
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-
|
-
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農薬を均一散布、汚れ軽減、散布後の乾きを早める
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3
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パンチョTF顆粒水和剤
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うどんこ病
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収穫前日まで
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2000
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2回以内
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1日
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トリフミン混合剤、トリフミンとの使用回数(5回以内)に注意。
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トランスフォームFL
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コナジラミ類
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収穫前日まで
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1000~2000
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2回以内
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5日
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新規薬剤。浸透移行性(葉表から葉裏への移行)と浸達性(下葉から上位葉へ)あり。
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まくぴか
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シリコーン系展着剤
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-
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3000~10000
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-
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-
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農薬を均一散布、汚れ軽減、散布後の乾きを早める
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4
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ダコニール1000
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灰色カビ病、葉かび病、疫病、うどんこ病
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収穫前日まで
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1000
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2回以内ミニ、4回以内トマト
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1日
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広範囲の病害に有効。高温時薬害に注意。
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クリアザールFL
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コナジラミ類、トマトサビダニ
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収穫前日まで
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2000~4000
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2回以内
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1日
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幼虫のみに効果。モベントと同一系統。
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まくぴか
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シリコン系展着剤
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-
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3000~10000
|
-
|
-
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農薬を均一散布、汚れ軽減、散布後の乾きを早める
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・病害虫の発生が少ない~発生初期
散布回数制限の無い農薬を中心にローテーション 1→2→1→3→
・病害虫発生期・・・薬剤系統を変えてローテーション 1→2→3→4→
・薬剤によっては農薬登録内容(使用回数など)がトマトとミニトマトでは異なる場合があるのでご注意ください。
・農薬散布にあたっては、農薬登録内容を農薬ラベル等で確認の上、使用して下さい。
2019.03.15 [ 農場日記 | 農場プレゼンツ ]
・三寒四温と言われる3月~4月は気温の低い日と温暖な日が交互にやってきます。
また一日の中でも寒暖差が大きく、雨量も比較的多い時期になります。
・近年は極端な温度変化・乾燥・湿害により生理障害が問題となりやすく、潅水・追肥・土寄せ・消毒などの管理作業をタイミングを逃さず実施することが重要です。
・播種後にべたがけ資材を活用することで、低温・風による生育不良やカラス、ハトなどの鳥害を軽減できます。
【お勧め資材】
◇ナルミゲンL経済的かつ省力型一発肥料。
・N:10・P:6・K:7・Mg:2
・100%有機物由来の天然ミネラル原料に即効性と緩効性2つのチッソ配合。
◇フレッシュサンソ粒剤
・亜リン酸の働きで発根が良くなり、環境ストレスに強くなる力が養成されます。
・施用方法:1000~1500倍で葉面散布。
◇ソフトシリカ U2
・ケイ酸塩白土、ケイ酸以外にマグネシウムを多く含む。
・ケイ酸補給により茎や葉の細胞が強化され維管束が太くなり倒伏しにくくなります。
・10アール当たり100kg~200kgを目安に土壌混和。
◇タキイトレエース
・成分のトレハロースは高温・低温・萎れなどによるストレスを軽減する効果あり。
・肥料登録資材 500~1000倍で葉面散布。
・春作の遅霜対策、抑制作の高温萎れ対による萎れ対策に。
・500~1000倍で葉面散布。
◇P-マックス・L
・亜リン酸の働きで発根が良くなり、環境ストレスに強くなる力が養成されます。・
・1000~1500倍で葉面散布。
【病害虫防除】
・マルチ栽培での除草剤散布は、高温や乾燥により薬害を生ずることがあるので注意。
・アワノメイガ・アブラムシおよび紋枯れ病の防除を雄穂の出圃時期と絹糸が出た頃を中心に行います。
2019.03.12 [ 農場日記 | 農場プレゼンツ ]
【栽培管理ワンポイントアドバイス!】
・天候が周期的に変化し、ハウス内環境が日によって大きく変化します。
「エクリプス」ハウス遮光塗料を使うことで天候変化による急激な温度上昇防止などの環境改善ができ結露多湿が原因の灰色かび病、チップバーンやガク焼けなどの発生を軽減できます。
・風の強い日にハウスの側面換気を開けると、換気部に近い畝とハウス中央の畝の温度・湿度差が大きくなり生育ムラの原因にもなることがあります。風上と風下の換気幅を変えるなどの工夫をしましょう。
【環境制御・養液栽培をバックアップ!】
春のお勧め資材
◇P-マックス・L
亜リン酸の働きで発根が良くなり、環境ストレスに強くなる力が養成されます。
施用内容:1000~1500倍で葉面散布。
規格内容:1L、10L (比重約1.4)
◇ペンタキープHYPER (5ALA+微量要素配合)
・施用することで光合成バックアップ。
・春の日差しを有効活用することで収量、品質アップ。
・葉面散布で作物表面の病害の原因となる汚れなどを剥離。
・根圏施用で酸素を即効的に補給し、発根促進。
◇ホスカル亜リン酸カルシウム液肥、葉面散布で施用。
・チップバーン予防と発根促進、徒長抑制に。
◇エクリプスF4
低コストなハウス用遮光塗料。
1缶20kgを水100リットルで薄めて約1000㎡塗布、2~3ヶ月持続。
★病害に負けない樹づくりに・・・
フレッシュサンソ液剤100倍+P-マックス・L 1000~1500倍
★軟弱徒長・チップバーン予防に・・・・
ホスカル800~1000倍+ペンタキープHYPER5000倍
【病害虫防除】
◎うどんこ病及び灰色かび予防を主体に行いましょう。
病気発生の葉をなるべく早く除去し病害の広がりを防ぎましょう。
◎うどんこ病原菌及びハダニは水に弱いので、薬剤散布は発生初期に葉裏までしっかり薬液がかかるように散布することで蔓延を予防することができます。
◎気温の上昇によりアブラムシ類やアザミウマ類の・発生・侵入が増えてきます。
薬剤のローテーション、散布間隔を切り替えていきましょう。
2019.03.12 [ 農場日記 | 農場プレゼンツ ]
月に入り、春の陽気を感じる日が増えてきました。
露地の圃場では快適な時期になりますが、ハウス内は冬から一気に夏に変わります。
グラフは、研究農場で測定した過去2年間の日射量の推移です。
《3月から4月》にかけて日射量が急激に増加し、《8月下旬》と同等になるのがわかります。
外はまだ風の冷たい時期ですが、油断してハウスの換気が遅れるとあっという間に夏のような気温まで上昇してしまい、作物にダメージを与えます。
しかし換気をしすぎると、まだ乾いた北風が強く吹く時期でもあるため、ハウス内が過剰に乾燥し、それも植物には良くありません。
夏に定植し冬を越す長期栽培の作型では、換気管理が最も難しい時期と言えます。
記事 研究農場スタッフ
2019.03.09 [ 農場日記 | 農場プレゼンツ ]
◎「三寒四温」と言われるように気温の低い日と温暖な日が交互にやってきます。
また一日の中でも寒暖差が大きく、雨量も比較的多い時期になります。
◎近年は極端な温度変化・乾燥・湿害により生理障害が問題となりやすいですね。
潅水・追肥・土寄せ・消毒をタイミングを逃さず実施することが重要です。
◎お奨めとして
活用することで低温・風による生育不良やヒヨドリなどの鳥害軽減に役立ちます。
【春のお勧め資材】
◇P-マックス-L
亜リン酸の働きで発根が良くなり、環境ストレスに強くなる力が養成されます。
施用内容:1000~1500倍で葉面散布。
規格内容:1L、10L (比重約1.4)
※注意事項
カルシウム資材、アルカリ資材及びアルカリ性農薬・銅剤との混用はできません。
◇鉄力あくあF14
根からも葉からも吸収されやすい2価鉄やホウ素など成分とする微量要素肥料。
ホウ素欠乏などの生理障害予防に。
施用内容:5000~10000倍で葉面散布
◇ペンタキープHYPER
配合内容:5ALAプラス微量要素。
施用内容:5000倍にて2~3回葉面散布。
【病害虫防除】
◎「越冬したコナガ」が東海地方では活動をはじめる時期です。
(比較的病害虫は少ない時期ですが)
「初期防除」:食害がみられたら収穫前日でも散布可能なBT剤などで。
◎「根こぶ病・菌核病など」の病害発生株は早めに抜き取り圃場外処分を行いましょう。
◎「収穫残渣」がコナガなどの害虫繁殖場所になるので収穫が終了したら早めにすき込む。
「再生残渣」も早めに除去しましょう。
◎根こぶ病発生圃場
「休眠胞子」への殺菌効果もあるフロンサイドを低温期であっても定植前に散布土壌混和することで菌密度を減少させることができます。
◎菌核病発生圃場
「栽培終了」後、すき込み前に微生物殺菌剤ミニタンWDGを800g/10a散布し土壌混和。