2020年8月28日安倍首相が持病の潰瘍性大腸炎の悪化で退陣を表明しました。
8年近くの長期政権で「アベノミクス」と「アベノマスク」は有名語になりましたが、安倍政権が主導した『攻めの農政』はあまりスポットが当たらなかった。
しかし農政と言えば米価対策だった時代から「園芸農業」なかでも「高度施設園芸」に力を注いでくれた点は、大いに評価したい。
その翌日白血病治療のため実戦から離れていた池江璃花子選手が東京都特別大会の50m自由形に出場し、目標としていた標準記録を突破、秋のインカレ出場権を得たとのニュースには日本中が感動しました。病気悪化による痛恨の退陣と重病からの復帰、歴史の偶然なのか私はこのコントラストに色々考えさせられました。
池江さんが長く苦しい入院生活から退院を果たしたとき、自らのSNSでこう語ったそうです。「一部略 オリンピックを目前に控えていた中、突然大好きなプールを離れ、失ったものが多いのではと思った方もいらっしゃると思いますが、私は病気になったからこそ分かること、考えさせられること、学んだことが本当にたくさんありました。ネガティブになる時もありましたが、まずは自分の気持ちをしっかり持たないといけないんだと思い、治療に励みました。」
この言葉を聞いたとき、マイケル・J・フォックスがラッキーマンという本の中で書いた名言「本当に大切なものを、僕は病気のおかげで手に入れた。だから、僕は自分をラッキーマンだと思うのだ。」を思い出しました。マイケル・J・フォックスと言えば映画「バック・ツゥ・ザ・フューチャー」でスターダムの頂点を極めたハリウッドスター。しかし30歳の若さでパーキンソン病に侵され、その治療の苦しみの中で書いた本が「ラッキーマン」でした。
2020年は輝ける東京オリンピックイヤーとなるはずでしたが、春先からの世界的な新型コロナウイルス禍の蔓延により、人類の殆どがかつて経験したことがないような試練と向き合っています。第2次世界大戦以来の苦境と言われるのですから正にその通りです。ただ良いこともままあります。地球温暖化のスピードは相当スローダウンしているようです。ステイホームの生活の中で人々は「哲学者」となり、アフターコロナの生き方について、あれこれ考えたはずです。
これから10年・20年、あるいは50年後、2020年という年は人類にとっても地球にとっても「ラッキーイヤー」だったと言えるようになると良いですね。
川西裕康
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