ブログ「社長のつぶやき」

2020.02.17 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]

「食糧危機は本当に起こる?」

 2020年もはや2月、昨年秋から続く青果安で農家は苦しんでいる。
キャベツもブロッコリー、施設トマトの単価も昨年以上に低空飛行を続けています。
お米も毎年過剰生産基調。
 一方で中長期的視点に経てば、世界人口の爆発(100億人以上)が食料争奪戦につながるという人がいます。ここ数年現実に起きていることを考えると、農家は「将来の食糧危機」の大義の前に戦わずして「討ち死に」してしまうのではないかとすら思えてきます。
 本当に食糧危機は起こるのだろうか? 
地球温暖化や劇的な環境破壊、水不足等によって世界の大きな穀倉地が壊滅的被害を受けることはあるかもしれない。地球温暖化はむしろ食糧生産にプラスという人もいるが、環境の激変や安定的な水の供給を考慮するとそのプラスマイナスは未知数だと思います。 
 むしろもう少し具体的に予測できるのは世界の人口動態です。
国連は2019年段階で75億人を超え、いずれ100億を超えると予測していますが、一方で「ヨルゲンサンダース 2052より」(日経BP)によれば、世界の総人口は2042年81億人でピークとなり、その後緩やかに減少、その時までに食糧危機は起きないと予測しています。
 2020年現在75億を超えているので、81億では収まらないだろうが、80億台でピークアウトするというのが私の勝手な予測です。人口が爆発しないのは「都市化」が最大の原因、大都市に住む人が増えるほど出生率は劇的に下がる。
 韓国は間もなく日本と同様急激な人口減に苦しむようになる。
中国も2028年には14億4千万でピークを迎え、その後急激に老齢化社会となる。
2027年にはインドが中国の人口を抜くだろうが、その後都市化の進展により、インドも数年遅れで中国の後を追うと予測されている。
 アフリカ、南米も同様で急激な都市化と高学歴化が人口爆発を劇的にストップさせるのではないかと言われています。日本では急激な老齢化と人口減が現在進行中です。
 そうした中での園芸農業のあり方は我々に託された大きな課題です。
「健康・美味しい(品質)・安全・安心・希少価値」等がキーワードとなるでしょう。
川西 裕康