最近「働き方改革」という言葉をよく聞く。テーマとしては、現代日本において最重要な課題と認識しています。建設業界、そして物流業界は特に深刻です。家の近くのマンション建設現場は土曜日も必ず働いている。労働市場は売り手優位が続き、すでに慢性的な人手不足となっている。現代社会のインフラ活動を支える最重要な分野でありながら、社会的地位が高いとは言い難い。
弊社が関係する農業用ハウス建設現場も同様です。お客様からはもちろんのこと、監督官庁や関係機関から、より低コストで高規格、安全管理や必要資格の遵守を求められる中、建設現場で働くスタッフや下請け職員に高賃金・週休2日制や残業の解消を提案できるような状況にはない。飛躍的に労働生産性を上げる仕組みや、ロボット・AIの活用、工程管理の革新等が必要なのだろうが、お客様の意向に従って規格品でない構造物をその都度設計、請負する業態では、その実現は容易でない。「働き方改革」と「労働生産性アップ」その上でお客様に評価される仕組みをなんとしても実現できる未来を拓くしかない。
それにしても2060年には、生産年齢人口は4418万人となり、最盛期の2分の1以下になるそうです。
出展:総務省より
社会のインフラは益々巨大化し、複雑になる中で、やがて新規どころか既存のインフラやシステムのメンテナンスだけでも、それを支える労働力の絶対不足時代になると心配します。特に建設業はAIでは代替できない代表的な業種だと思います。自らの社会的地位を向上させながら、年々先細りする若年労働力が確保できる憧れと誇りの持てる職場にするための道のりは長い。
川西裕康
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