弊社の決算は4月末ですが、組織上は4月より新年度となります。異動を命じられた社員は4月1日新しい部署で迎えることになります。またなんと行ってもこの日は新入社員の入社式です。弊社の経営計画書には「人材採用は、新卒採用を基本とする」と明記されています。今年もお陰様で7名(男4名 女3名)の新卒を迎えることができました。ありがたいことです。新卒採用のおかげで法人たるトヨタネは年を取らず、かつ新陳代謝が活発になります。その効用と「文化」は会社にとってかけがえのない資産です。毎年新卒採用ができる会社というコンセプトそのものが会社の最重要なテーマです。
入社式後毎年社長から新入社員に対して1時間の講義が設定されています。総務から与えられるテーマは「経営計画書」による経営の説明なのですが、今年は大きく脱線して、トヨタネに入社した以上知っていただきたいテーマを3つ上げました。
①種苗法の改正と4月1日施行について
日本農業の歴史において農家の自家採種(自家増殖権)は自明の権利あるいは風潮が根強い中、登録された品種(工業で言えば特許を取得した製品や技術)においては、育成者権の保護強化を法律上で明記したということです。国としても優れた品種は知的財産という認識のもと、海外を含んで無断で増殖される状況に少しでも網をかけたいという意志の表れであります。
②ゲノム編集について
遺伝子組み換え技術による食品は欧州同様日本でも抵抗感が強い。一方米国・中国等は積極導入、市場での抵抗感も少ない。今後更に技術開発が進むと予測される(結果として日本・欧州は遅れる)。一方ゲノム編集技術は国民に理解してもらいたいという気持ちが強い(欧州はゲノム編集も遺伝子組み換え同様拒否反応が強いようです)。ゲノム編集は特定の遺伝子をカットする技術、言わば人工的に突然変異を作出するようなもの。本人が明記しない限り、後からゲノム編集技術を使ったかどうかはわからない。今後ゲノム編集を利用した商品は相当出回ることが予想される。
③SDGsの取り組みについて(狭くは地球温暖化防止への取り組み)
日本も菅首相が2050年までにカーボンニュートラルを目指すと国会で演説した。農林省においても2050年までに農業分野のカーボンニュートラル(またはゼロ・エミッション)を目指すという方向を打ち出した。同時に「有機農業の推進」に大きくかじを切った。この方針を踏まえ会社としても商品開発・選択の際の重要なポイントと受け取らなくてはならない。また同時に社内におけるSDGsの取り組み強化が大きなテーマとなる。
以上3点がトヨタネ入社にあたって大まかな知識を持ってもらいたい時事問題であると話させていただきました。
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