渥美半島では、春から収穫していたキャベツもぼちぼち終わりになってきましたね。
昨年からのキャベツというと、こちらでは黒腐病が多発して大きな被害を出しました。中には「今まで何年もキャベツを作ってきたが、こんなに出たのは初めて。」という方もいるほどです。
黒腐病は、土壌中に生息している細菌が、雨や潅水の泥はねなどでキャベツにかかり、作業や害虫が原因でできた傷口から侵入して感染、発生します。発病株から雨風で他の株に広がり、また被害残渣に付着したまま地面に埋められても土壌中でずっと生存し、次の感染源となってしまいます。
細菌は環境条件が揃うと、たちまち増殖するので病状が進むのも早いです。そして、発生後に使える薬剤も銅剤か抗生物質くらいであり、一度発病してしまうと防除が困難な、厄介な病気です。
そこで、定植前からの予防手段として「オリゼメート粒剤」をお勧めします!
オリゼメート粒剤は、有効成分が直接殺菌するのではなく、キャベツの病気の抵抗性を誘導するというユニークな効果を持っています。つまり、オリゼメート粒剤を使うことで、キャベツが病気にかかりにくい体になる、という事ですね。直接菌に作用する訳ではないので、薬剤の抵抗性も付きにくいというのも特徴です。
オリゼメート粒剤は今から約40年前に登場し、長く使われてきた薬剤です。対策薬剤が限られている中、定植時からこのような薬剤で予防するのも、有効な対策になると思います。
今年台風が来るかわかりませんが、多発した圃場には細菌が潜んでいる可能性が高いです。今年も黒腐病や病気の対策は忘れずに!
≪種苗課≫
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