ブログ「社長のつぶやき」

2021.08.12 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]

最近気になる4文字熟語 「安全安心 誠心誠意 不要不急」

 弊社の第54期(R2.5月~R3.4月)は大変厳しい内容でした。今期は前期の反省点を踏まえ、しっかり挽回しようと思っていますが、その前提は夏頃までに新型コロナウイルス禍も終息するだろうということでした。恐らく菅首相も同じような楽観論に立っていたのではないかと推測します。ところが現実は東京オリンピックに合わせたかのように感染が急拡大、今までにない深刻な様相となっています。菅首相はじめ政府及び組織委員会は「安全安心」という言葉を繰り返し述べて来ましたが、安全というのは客観的な指標に基づく言葉であり、その反対語は「危険」です。「東京でのオリンピックの開催には最大限の安全対策を取るが、リスクが残ることは否定できない。それでもオリンピックの自国開催はリスクを上回る価値がある」と言うべきだったのではないでしょうか。オリンピックが終わった今、国民と世界のアスリート向けに、リスクに耐えていただき、心から感謝すると言ってもらえば、多くの国民ももう少し納得感があったのではないでしょうか。リーダーはリスクを取ると決めたとき、その意志を明確に、しかも気持ちをこめて伝えるべきだと強く感じました。安全安心という4文字熟語の重み、強いて言えば価値観を大きく下げてしまったような気がします。

 また「誠心誠意」という言葉もよく使われますが、これも不祥事が起きた場合の責任者が、その本質・真実を隠そうと、今後このようなことがないよう精一杯頑張りますという時に使う言葉に成り下がってしまったような気がします。本来は座右の銘ともなる4文字熟語です。そもそも経営者は誠心誠意努めたが結果は赤字でしたなどとは社員に言えない。結果がすべてだからです。嘘をついてでも隠したいことがある場合に使う言葉になっていないだろうか。

 もう一つ 緊急事態発令下、「不要不急」な外出を避けるように再三広報されています。不急はまだわかる。今すぐでなくても良いことはコロナが収まってからにしようと私も考える。しかし「不要」については、「特に必要でないこと」と定義されています。特に必要のないことはそもそもしないのではないか? 何らかの必要を感じて人は行動する。したがって不要不急な外出かどうかを判断するのは非常に難しい。「不要不急かどうかは個人の判断」との某大臣の発言は論理的には正しい。まるで呪いの言葉のように毎日言われ続けると、この4文字熟語はいずれ人々が忌み嫌う言葉にならないかなと余計な心配をしてしまいます。まあどうでもいいと言われればそれまでですが・・。

 評論家のようなブログになりましたが、要は経営環境厳しい中、自分も経営者として一つ一つの言葉をしっかり吟味して、しっかり消化した上で責任も持って述べる事が大事と改めて認識したということです。会社も正念場、しっかり前を向いて良い結果が出せるよう頑張ります。

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