ブログ「社長のつぶやき」

2024.04.02 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]

入社式、そして農業関連企業の2大問題

4月1日 弊社も新卒社員を9名迎えることができました。会社の決算は4月末ですが、4月は新組織となり、今日は入社式です。実質的な新年度入り、会社のお正月のようなものです。ここ数年と唯一違いがあるのは、桜がまだ2分咲きだということ。生活が変わる新人にとっては、入社後に満開を迎える桜を楽しめるのは、緊張を解す上でもありがたいでしょう。一生忘れない桜になるかもしれません。

新卒・新人を迎えるには、会社を発展させる決意が必要です。新入社員には難解だったかもしれませんが、私は敢えて未来の会社にとっての2つの大きな課題を述べました。

1. 日本の基幹的農業従事者数は、2022年の推計で116万人、民間予測では2040年には30万人を切るのではないかと言われています。実に70%減です。国内農業マーケットの縮小は間違いありません。そうした縮小マーケットの中で、どうやって会社を発展・拡大させる事ができるのか? 私の古い頭では、今後も「頑張る農家を応援・選ばれる会社になる」しかないとのアナログ回答しかありません。ブレイクスルーには若い社員の知恵が必須です。

2. 昨年度から日本はインフレ社会となり、メディアでは大企業を中心に給与の大幅アップ、「満額回答で妥結」と盛んに報道されています。今後は給与アップの波が、中小企業に及ぶかどうかが鍵と言われています。更に、その際の処方箋は「適正な価格転嫁」を行う事と解説しています。しかし、我々のお客様である多くの専業農家は、自らの力では「適正な価格転嫁」を行うことはできません。価格は市場で決まるからです。むしろ大手資本による食料品が値上がりしている分、「生鮮食料品」は値下げしたいと言うのが大手スーパーの本音だろうと思います。価格転嫁の自由がないお客様への販売が主な仕事である弊社はどうすればよいのか? 社員の待遇改善・給与アップは緊迫の課題です。一口に言えば労働生産性を上げるしかないというのが私の結論ですが、処方箋は見つかりません。やはり若い社員によるブレイクスルーが必須です。

以上が私の大きな課題認識です。逃げているように思われても仕方ありませんが、若い世代に突破口を開いてもらいたいというのも本心です。入社式ですから許してください。

そして、そうした厳しい現実に敢えて飛び込んでくれた新人社員には本当に感謝です。「やりがいもあり」、「働くことが楽しくて仕方がない」と言ってもらえるような会社を目指したいと、心の底から思っています。

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