2013.08.02 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
暑中お見舞い申し上げます。
8月は弊社にとって最繁忙期、子供は夏休み、世間はお盆月でもありますが、多くの農家の皆さんにとっては種蒔きのシーズン。当地方でメインとなる冬場の収穫に向けて、最も重要な月となります。特に近年は、春作となるメロンやスイカの需要減と単価安で、秋作にますます比重がかかります。中心となる作物は、露地ではキャベツ、施設ではトマト。かつて、キャベツは3月採りまででしたが、今では2期作や5~6月採りも多くなってきました。トマトも、メロン等との輪作ではなく、周年栽培が多くなりました。それほど慌ただしい中でありますが、弊社では、5~10年後の会社の進むべき道を模索しながら、中堅社員を中心に「未来プロジェクト」を立ち上げ、新しいミッション・ビジョン・バリューを策定いたしました。これからは、その言葉に魂を吹き込み、お客様に見えるレベルまで行動基準に移していくことが目標です。しかしながら、はるか遠い道のりです。6月より、各部署を回りながら意見を聞き、思い当たったのは次の通りです。
今年の社長方針に、「和気あいあいよりも切磋琢磨」を掲げています。切磋琢磨するためには、会社としての具体的な指針(ベクトル)が必要なのですが、それが乏しい。ガムシャラに頑張るのと切磋琢磨とでは、かなり概念が違うということに、やっと気付き始めました。たまたま良い人材がいるからまあまあの会社を維持できるのではなく、会社方針の元、組織として真にお客様の役に立つ人材を数多く輩出できるようになりたいと願いますが、(たまたまできる)人に仕事をつけているに過ぎないと思い知らされました。個々人が自らの成長に喜びを感じて、お客様の評価をエネルギーの源に頑張れる社員を増やすことができれば、真に良い会社の扉が開くでしょう。まあまあの会社では、お客様の支持をいただけないのはもちろんのこと、本来モチベーションの高い社員のエネルギーを削ぐことにもなります。未来プロジェクトは始まったばかりですので、指揮官先頭の覚悟で、これからも努力いたします。シェア:
2013.06.28 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
さて最近、TPP加盟で日本農業の将来が心配という声が多くなりました。一般的な方の日本農業認識は①自給率(カロリーベース)が先進国の中で一番低い、②高齢化で10年後には担い手がいなくなる、③保護行政とJAが競争力を削いでいる、の3点が多いように感じます。本当にそうでしょうか?
農業は、大きく耕種部門と畜産部門に分類されます。耕種部門は穀類と園芸に分類され、穀類も稲作と稲作以外(小麦・大豆等)に区分けされる。日本の稲作は、生産過剰です。
園芸(野菜・花卉・果樹)は、カロリーベースではいくら頑張っても自給率の向上には役立たない。畜産は輸入飼料に頼っているので、頑張れば頑張るほど、却って自給率は低くなる。従って、自給率を高めるにはコメ以外の穀物、小麦・大豆の自給率を高める以外にないのですが、この事実に意外と気付いていない人が多いと感じる時があります。また、企業の農業参入はもっぱら園芸部門への参入ですが、実は園芸分野は今も産地間競争が熾烈で、産地の農家に言わせれば、企業の参入はあまりありがたくない存在です。また、野菜や花卉はTPPとは関係なくすでに無関税、自由競争に近い状態であるということも意外と認知されていない。
また、規模拡大を望む生産者から見れば、高齢化で競争相手が減ることは結構な話なのですが、残念ながら土地の流動化、集約が思うようにならない。施設園芸において土地及び労働生産性を高める余地は多いが、そのことがストレートに「植物工場」と言う概念に繋がるわけではない。企業が本当に自給率向上に役立とうとするならば、麦や大豆に参入すべきであるが、この分野は全く競争力がない。出口のない話のようですが、こと農業においてはメディアによるバイアス(屈折)が大きく、現場実態との乖離を感じる事が多い。真剣に農業に取り組む担い手の存在に、もっとフォーカスしていただきたいと思います。シェア:
2013.05.23 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
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2013.05.07 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
今年も、おかげさまで9名の新卒、2名の研修生を迎える事が出来ました。私が言うのも変ですが、当社のリクルートで学生側の意見を聞くと「和気あいあいとして暖かそうな雰囲気」とありがたい感想が返ってきます。「和気あいあいの社風」が、当社を選んだ決め手だと言う人もいます。私は今、敢えてその『社風』に風穴を開けようと、繰り返し社員に伝えています。「和気あいあい」は悪いことではないが、お客様には何の関係もない。大学のサークルなら良いかもしれないが、ビジネスの現場には不向き。和気あいあいのプロ野球チームが優勝できるとは思えない。「和気あいあい」は、一番遅れている人に合わせることになる。それでは、お客様に良いサービスはできない。
切磋琢磨!もっと良いサービスが出来るよう、頑張りたい。また、必死に努力している仲間を尊敬しつつも、ライバルと考える。切磋琢磨して、なれる自分の最高の自分になろうと日々努力している自分が好き、そんな気持ちで日々働くことができれば、お客様にもきっと良いサービスが出来るようになる。著名な小宮一慶先生の受け売りではありますが、「goodはgreatの敵」!そこそこ一人前になった、社会のこともそれなりに理解できるようになった、そこからが、本当の勝負です。そこそこ一人前から、一流人と言われるようになるまでには、血のにじむような努力が必要です。和気あいあいでは、その過程に耐えられません。自らの心に切磋琢磨する気持ちを忘れないようにすることが、大切です。一流人でなくとも、『自分がなれると信じる最高の自分の姿』を目指すことが、「切磋琢磨」の真の意味だと思います。シェア:
2013.03.25 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
皆様に置かれましては、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。弊社も、おかげさまで創立45年を経過いたしました。これもお客様、そして仕入先様と社員の努力のおかげと厚く感謝申し上げます。
さて、日本農業を取り巻く環境は大きな変化を迎えつつあります。自民党安倍政権の元、TPP交渉参加が決定されました。国が何も施策を取らないと前提した場合の日本農業の損失額は、3兆円を超えると試算されています。米・麦・畜産・酪農・砂糖には、甚大な影響があると言われていますが、弊社が業務の基盤とする園芸農業(野菜・花卉・果樹)においては、もともと自由競争であることから直接的な影響は軽微です。
日本の野菜は安心・安全の上に高品質です。しかし、生産性についてはまだまだ向上の余地があります。日本の園芸農業が国際競争力を持つことは十分可能であると、私は信じています。現に、鶏卵などはすでに世界トップレベルの生産性を有しています。お客様の生産性向上のお手伝いを通して、TPPに負けない世界に冠たる農業国となることは、夢ではないと確信しています。種苗の選択から収穫に至るまで、弊社がお手伝いできる分野は山ほどあります。商売を通して、お客様である農業者の生産性向上に役立ち、そのことが、結果として日本農業の国際競争力アップに繋がるのであれば、こんなに素晴らしいことはありません。今回、記念旅行でもお邪魔した東南アジアは高度成長を続けています。これからの日本農業は、少子高齢化で需要が減退する国内だけでなく、近い外国であるアジア地区への輸出という視点も、現実的に考えるべき時に差し掛かっていると、私は考えます。シェア:
2013.01.25 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
新年のご挨拶というには少々遅すぎますが、本年もどうか宜しくお願い申し上げます。
今年は巳年、原字は頭と体ができかけた胎児を描いたものだそうです。また、植物で言えば、内部にできた種子が大きさを測れるまで大きくなった状態を指すそうなので、「タネや」にとっては、当たり年ではないかと都合の良いような解釈をしています。
昨年末の総選挙で、自民党が政権に復帰。「アベノミクス」で景気が上向きになって株も上がり、円安傾向が持続するようであれば、新年早々、今年の流行語大賞は決まったようなものです。わかっているようでわからないのが、2%のインフレターゲット設定の意味合いです。インフレ率が2%以上高い国家が、何とか2%以内に物価上昇を抑えたい、という時にインフレターゲットを設定するならわかりますが、現にデフレの国家が、何が何でも2%のインフレにする、という政策目標を立てるのは、かのケインズさんも想定外ではないかと思います。また、農業分野では①TPP参加問題②戸別補償政策の見直しが緊急の案件として浮上しています。いい意味で、日本国が新たな再生、脱皮をはかる「巳年」足らんことを念じています。
今年の冬は、昨年にまして寒い冬になっています。弊社にとって、冬はキャベツ、トマト、和菊の相場が大変気がかりです。今年は年末からの寒波、天候不順も重なり、葉物系の生鮮野菜が総じて高値で推移し、ニュースでも「野菜価格高騰」が度々取り上げられています。
大雑把な見方として、東京大田市場においてキャベツ10kg箱千円以上、トマトが4kg箱2千円以上であれば、生産者も一息かなと思います。キャベツの価格というのは、消費者、なかんずく家計を預かる主婦にとっても、野菜が高いか安いかを判断する指標作物だそうです。スーパーでキャベツが100円以下で特売されているとき、主婦は安いと感じるでしょうが、農家は悲鳴を上げています。298円では高すぎる気がします。1玉198円程度で販売されている時が、生産者・消費者共に納得できる価格ではないかと勝手に想像しています。今後どのように価格が推移するのかはわかりませんが、露地野菜はともかくも、施設園芸においては、寒い冬、かつ原油の値上がりと円安のトリプル苦で、燃料価格の高騰が確実にコストアップとなっています。弊社も引き続き生産者目線で、地域の野菜・花卉生産の力になれるよう努力します。改めて、本年も宜しくお願い申し上げます。シェア:
2012.12.26 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
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2012.11.26 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
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2012.08.23 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
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2012.07.24 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
九州を中心に記録的な豪雨が続いていますが、東海地方は7月17日突然「真夏」になったという感じです。会社にとってもいよいよ秋冬種苗販売の最盛期です。種・苗は基本的に「農産物」故、毎年人気のある品種が品切れになったり、また播種期に間に合わなかったり、はたまた苗の出来が思い通りでなかったりと、お客様にご迷惑をかけることも度々です。誠に申し訳ございませんが、できうる限りお客様の予定が狂わないよう、代替手段を提案するのも弊社の大事な仕事と思っています。
そして今年は、この一番の忙しい時期に東京ビッグサイトで開催されるGPEC(施設園芸・植物工場展 7月25日~27日)に、ほとんど初めての挑戦ですが、出展をさせていただきます。弊社の会社としての特徴はと言えば、施設園芸を増設、または新規のお客さまに対して、種まきから収穫までのお手伝いができるということです。もちろんお客様の意向に沿った施設および栽培システムの提案もいたします。まだまだ十分でない所ばかりですが、弊社にとって最大の喜びは、種の選択からお付き合いしていただいたお客様に、お陰でとてもよい収穫ができたと言っていただくことです。その途中では、弊社が保有するソフト技術、サービスをどれだけお客様に提供できるかがカギとなります。なかなか収穫物販売のお手伝いまではできませんが、そうした一連の当社の取り組みをなんとか表現したいとスタッフ一同、展示会に向けて奮闘しています。是非足を運んでいただけたらと思っています。シェア: